VPS選びでよくある失敗例

VPSでのメジャーなトラブルが「VPS選びの失敗」。いわば「試合前から負けている」状態なわけですが、失敗例を知ることで防ぐことも出来ます。

公開日: 2023.2.21

料金プランや契約方法での失敗例

安いVPSを選んだらサイト表示が遅かった

これはVPS選びの失敗で一番あるパターンではないでしょうか。とにかく安いサーバーをと選んでいくと「安かろう悪かろう」で失敗するという典型例です。

VPSの料金プランはスペックに比例して高くなるため、劇的に安くなることはあまりありません。

ただし、安いプランでも、

  1. 「安い理由」が明示されている
  2. 信頼出来る、実績があるプロバイダーである
  3. スペック不足、機能不足でも問題がない

という場合は、安いVPSを選んでも失敗は少ないでしょう。

VPSの契約期間を長くしてしまい、途中で解約することができなかった

これはVPSに限らずサーバー選び全体で良くある失敗例です。

サーバー事業者はなるべく自分のサービスをリーズナブルに見せるために、長期契約時の割引料金を全面に出してアピールするため、とても魅力的に感じます。

もちろん、長期的に使うのであればメリットしかない長期契約割引なのですが、使い続けるかわからないサービスを「安いから」と言って長期契約するのはリスクがあると覚えておきましょう。

VPSのオプションサービスに魅力を感じて契約したが、実際には必要なかった

VPSには様々なオプションがありますが、実際に必要だったかは使ってみないとわからないものです。

ただ、この失敗例に救いがあるのは、オプションは基本的に途中解約が可能なことが多いこと。必要ないと思ったら、思い切ってオプションは解約しましょう。

契約期間終了後に自動更新されてしまい、解約に余計なコストがかかった

サーバーというのは意外と「辞め時」が難しいものです。最近のサーバー事業者は、ユーザーの契約漏れトラブルを防ぐ&なるべく長く契約してもらうために、デフォルトで契約自動更新の設定にすることが多くなっています。

一番辛いのが、「長期契約の自動更新」で、更新されて気づいても1年くらい先まで契約が残ってしまい、解約しようにも返金されずに無駄になってしまうケース。

こうした失敗をしないように、契約方法はしっかりと考える必要があります。

VPSプロバイダー選びでの失敗例

安いVPSを選んだが、サポートが悪く、トラブル解決に時間がかかった

サーバーである以上トラブルは0には出来ません。大事なのはトラブル時にどれくらい速やかに復旧出来るかです。

安いVPSはサポートがしっかりしていないことが多く、トラブル解決に時間がかかることもあります。

最近ではあまり聞きませんが、データを全消失するというトラブルを起こすプロバイダーもあるため、安定性に力を入れているVPSプロバイダーを選ぶのが重要です。

安いVPSを選んだらセキュリティが甘く、攻撃を受けてサイトがダウンした

これについては、VPSではセキュリティは自分で構築するものなので、プロバイダーのせいというわけではないですが、しっかりしたVPSプロバイダーはデフォルトでセキュリティを高くしてくれています。

例えば、プロバイダーにもよりますが、VPSによっては「デフォルトではどこからもアクセス出来ない」という状況にしておいて、必要なポートをユーザーに開けさせるという方式を取っているケースもあります。

ちなみに、同じシステム状況(OS、開放ポートなど)で使った場合、VPSプロバイダーごとにセキュリティの違いはほとんどありません。

選んだVPSが所在地が海外で、ネットワーク速度が遅かった

海外VPSを選ぶ時の盲点がこれです。

VPSとユーザー間の通信は物理的な光ケーブルを通って行われるため、物理的な距離が遠いほどデータの送受信に時間がかかります。

例えば、日本のユーザーが日本のVPSサーバーにアクセスする場合と、アメリカのVPSサーバーにアクセスする場合では、後者の方が一回の通信で300msほど遅延が発生します。

そのため、VPSを選ぶ際はリージョンも大事になるのです。

VPSの料金体系が複雑で、コストを正確に把握できなかった

クラウド型のVPSを使う場合によくあるのがこのパターン。

一般的なVPSは月額料金に全てが含まれていますが、クラウドの場合は、

  1. データ転送料金
  2. サーバーの使用率ごとの追加料金
  3. アクセス回数ごとの追加料金

など、様々な追加料金がかかり、しかも複雑なので、想定していた料金の倍以上かかることもあります。

欲しいプラン足りなくなってしまい、サイトを移転することになった

アクセスが多いWebサイトを運営している方によくある失敗例です。

VPSのプランはプロバイダーごとに違いますが、プロバイダーによっては中規模程度のスペックしか提供していないことがあります。

プランがないのであれば移転するしかなくなるので、移転する手間やコストがかかってしまいます。

VPSのサポートが24時間対応ではなく、トラブルに対応しきれなかった

VPSに何かあった時に、専門知識があるサポートが受けられるのは重要です。しかも、トラブルはいつ起きるかわからないため、基本的には365日24時間サポートのVPSプロバイダを選ぶべきです。

VPSプロバイダで「平日の営業時間内(10時〜17時まで等)のみ対応」や「メールサポートのみ」など、レスポンスが遅くなるVPSプロバイダーは避けるべきでしょう。

VPSの機能選びでの失敗例

VPSのスペックを選び間違えて、必要以上のコストがかかった

VPSを契約する上で難しいのが「最適なスペックの料金プランを選ぶ」ということ。これは思ってるよりも難しいことです。

コストをかけたくないのであれば、しっかりと手順を踏んで、時間をかけてVPSプロバイダーやプランを選ぶべきです。

VPSの選び方

VPSの仕様が古く、現在のサイトに対応できなかった

最近のVPSプロバイダーはどこもしっかりと最新の技術を取り入れるようになっていますが、よくあるのが対応OSのバージョン。

VPS上で動作させるプログラムが最新のOSのみに対応するような場合、VPSプロバイダーによっては対応が遅れていることがあります。

契約前に、しっかりと仕様的に対応できるのかをチェックしましょう。

VPSにバックアップ機能がなく、データを失ってしまった

これもよくある失敗例です。

「特に難しいことはしないし、バックアップは不要だろう」と思って運営をしていると、ある時トラブルが発生して大事なデータを消失させてしまうリスクは常にあります。

その意味では、VPSにバックアップ機能は必須と言っても過言ではないです。

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