VPSの拡張性

VPSの拡張性を知れば、日々変化するサーバー状況にサーバーを最適化することで、サーバーの高速化やコストダウンを実現できます。

公開日: 2023.3.2

VPSサーバーの拡張性(スケーラビリティ)とは何か?

VPSにおける「拡張性」は、CPUやメモリといったわかりやすい指標ではないスペックですが、長く運用していく上では重要な要素です。

サーバー界隈では英語の「スケーラビリティ」で呼ばれるVPSの拡張性は、簡単に言えば「VPSサーバーを状況に応じてカスタマイズしていくことが出来るか?」ということを指します。

拡張性(スケーラビリティ)が高いVPSはどんなVPS?

一般的にVPSサーバーの拡張性は、

  1. サーバー性能のアップ・ダウン(プラン変更)
  2. サーバー台数の増減
  3. ネットワーク回線のカスタマイズ性

の有無や機能の豊富さで評価をします。

細かいスペック変更が出来るVPSほど拡張性(スケーラビリティ)が高くなります。また、拡張性が高いVPSでは、ロードバランサーを使って複数台のサーバーで負荷分散システムを構築することもでき、拡張性としては「ほぼクラウドサーバー」と言えるほどのプロバイダもあります。

拡張性(スケーラビリティ)がなぜ重要?

Webサービスなど、サーバーを使って行うものは日々変化して成長していきます。残念ながら、当初よりもサービスが後退してしまうということもあるでしょう。

そうした日々のサーバーの変化に対して、拡張性(スケーラビリティ)が低いVPSでは「一からプランを契約して、サーバーを構築し直す」という手間をかけて対処するしかありません。

また、「一時的に上位プランにする」ということも出来ないため、常に高めのプランを選択せざるを得ません。

拡張性(スケーラビリティ)が高いVPSサーバーであれば、そうした日々の変化に柔軟に対応することが可能になるため、コスト削減にも貢献出来ます。

VPSのスペックで見るべき「拡張性」

VPSにおいては「拡張性」に関する数字指標はないため、サービス全体として拡張性が高いか低いかを、それぞれの用途に合わせた判断します。

VPSサーバーを長く使う上で必要な拡張性は下記の4つです。

チェックすべきポイント解説
プラン変更の柔軟さいかに簡単にプラン変更が出来るか。サーバーはそのままにアップグレード、ダウングレードできるのがベスト
内部ネットワーク接続の有無VPSインスタンス同士を接続することが可能か
ロードバランサーの有無負荷分散に使う機器。内部ネットワーク接続できるのが必須
バックアップ機能の有無バックアップ用途だけでなく、サーバーのレプリケーションに必須な機能

ロードバランサーを使って負荷分散は中規模以上のサーバー運用になるため、「その規模になったら移転する」でも構いませんが、「プラン変更の柔軟さ」についてはどんな規模でも柔軟性が高いに越したことはありません。

VPSに関するキーワード