Wahoo Elemntシリーズ
Wahooのサイクルコンピュータシリーズ「Wahoo Elemnt」の特徴や製品ごとの比較しました。
公開日: 2023.2.21
Wahoo Elemntとは?
Wahooが手がけるサイクルコンピューターが「Wahoo Elemnt」。同社のフィットネスGPSウォッチシリーズも「Wahoo Elemnt Rival」とElemntがつきますが、一般的にWahoo Elemntといったらサイコンのことを指します。
Wahoo Elemntで出来ること
項目 | 可否 |
---|---|
GPSでのサイクリングデータの表示 | ○ |
サイクリングトレーニング | ○ |
ストラバ連携 | ○ |
各種センサーとの連携 | ○ |
ライドデータの記録 | ○ |
ルートナビ | ○ |
Wahoo Elemntは他メーカーのサイコンと何が違うのか?
頻繁なアップデート
wahooシリーズはスマホやPCのように毎月のようにファームウェアのアップデートがあります。
単純なバグ修正からサイコン本体やアプリの使い勝手の修正、新機能の追加まであり、サイコンを長く使いたいと考えているユーザーにとっては嬉しいポイントです。
ライドを楽しくしてくれる「LEDインジケーター」
Wahoo Elemntシリーズの最大の特徴であり「サイコンジャンルNo.1・Garminに勝てる機能」とも言われるのがLEDインジケーターです。
ROAMには上と左に、BOLTには上にLEDインジケーターが配置されており、アプリで設定をすることで、
- 心拍ゾーン
- ナビゲーションシグナル
などをLEDの点滅パターンで知らせてくれます。例えば、ナビ中に左折するポイントに近づくとLEDインジケーターが「右から左に流れるように点滅する」ことで、左に曲がることを知らせてくれます。
この機能はライド中には非常に便利で、また他のメーカーのサイコンにはない機能です。
ライドシェアリング機能
これはWahoo独自の技術ではありませんが、Elemntシリーズのサイコンとペアリングしたスマホを経由して、URLリンクで家族や知人に現在位置をリアルタイムで知らせる機能が搭載されています。
友人と現地で合流する際や、遠方へのライド時に家族に安心してもらうため現在地をリアルタイムで確認してもらう(動いていれば生存確認も出来る)と言う意味では、あると嬉しい機能です。
Wahoo Elemntのラインアップ
ライドの楽しむための「ROAM」
Wahoo Elemntシリーズの中では一番最後に登場したROAMは、英語で「さすらう」と言う意味。大きな画面サイズ、便利なナビ機能など、まさに自転車で旅をしたい、ロングライドを楽しみたいというユーザーのためのモデルと言えます。
現状では、Wahoo Elemnt RAOM v2(WFCC6)が2022年に発売された最新モデルとなるため、Wahooのサイコンの最新モデルでもあります。
最低限の機能で軽さや速さを求めた「BOLT」
もともと、初代Elemnt(WFCC1)の小型軽量モデルとして、廉価で販売されたため「上位グレードの廉価版」と言うイメージがあるBOLTですが、現行のElemnt BOLT v2(WFCC5)ではROAMとの機能差もほぼなくなり、「単純に小型でエアロなモデル」と言う位置付けになります。
画面サイズやバッテリーの違いから販売価格こそROAMより1万円ほど安いですが、機能的にはROAMとほぼ変わらなく、プロロードレースチームで採用されるのも軽量でエアロなBOLTなため、「レース向けのElemnt」と言うのが新しい認識です。
様々なフィットネスに対応したGPSスポーツウォッチ「RIVAL」
Wahoo Elemntの製品群の中では異色の存在となるのが、Elemnt RIVAL。他の製品はサイコンですが、RIVALはGPSスポーツウォッチです。ただ、Wahooとしては「フィットネスデータを計測する母艦」をElemntシリーズとしているようで、RIVALもElemntシリーズとなっています。
RIVALは様々なスポーツ、フィットネスに対応した高性能なGPSウォッチというだけでなく、Wahooのサイコンと連携して心拍データを取得したり、常にRIVALを着用することで、1日の運動データを記録して適切なトレーニングプランを作成したりと、「トレーニングをより最適化する」という大きな役割があります。
また、単体でサイクリングデータを取得する機能もあるため、「常に走行データが欲しい」というユーザーでなければ、サイクリングデータのログを記録するコンピュータとして使うことも可能です。
Wahoo Elemntのサイコンを比較する
現行のWahoo Elemntシリーズの製品は下記の3製品です。
製品 | 型番 | 発売年 | 液晶サイズ | GPS | ナビ機能 | ストレージ |
---|---|---|---|---|---|---|
Wahoo Elemnt ROAM v2 | WFCC6 | 2022 | 2.7インチ | デュアルバンド | スタンドアローン | 32GB |
Wahoo Elemnt BOLT v2 | WFCC5 | 2021 | 2.2インチ | デュアルバンド | スタンドアローン | 16GB |
Wahoo Elemnt ROAM v1 | WFCC4 | 2020 | 2.7インチ | シングルバンド | スタンドアローン | 4GB |
ROAMかBOLTか
Wahooのサイコンを選ぶ際に一番悩ましいのが「ROAMを選ぶか、BOLTを選ぶか」と言う点です。ここは、サイクルコンピューターに何を求めるかによって答えが変わるでしょう。
BOLTは小型軽量で、専用マウントに装着したときに空気抵抗が少ないデザインになっているのが魅力で「コンパクトで軽快な走りが優先」と言うサイクリストに最適。レースでなくても、トレーニングを中心の場合や「とにかくバイクは軽量に仕上げたい」と言うユーザーにも最適です。値段もROAMと比較して1万円以上安いため、他のアクセサリやパーツに予算を割くことが出来ます。
一方で、製品名に「さすらう(ROAM)」と付けている通り、ROAMは軽快な走りというよりも、「いろんなところを走る楽しさ」を追求したいサイクリストに最適化したサイコンと言えます。画面サイズの大きや表示の見やすさ、そして何よりも大きくて見やすいナビゲーション機能と使い勝手、バッテリーの持ち。これらは速さよりも自転車での旅を楽しむユーザーに最適です。